
あなたの大事な歯がむし歯になってしまう訳。
その一つ目は、あなたの口の中に歯があること。
まだ歯の無い赤ちゃんや総入れ歯の人は、むし歯にはなりませんよね。
歯は赤ちゃんの時「外胚葉」という細胞組織から分かれて完成します。
外胚葉とは髪の毛、爪、皮膚等、身体の外側を作り出す細胞。
あなたの肌の質や、髪の色が違う様に、歯の質、硬さや色も人によって違うのです。
外胚葉から出来る組織は身体の外にあるばい菌から、身体の内部を守る役割をしています。
生えたばかりの歯は柔らかく、口の中で唾液に触れながら少しずつ硬くなっていきます。
歯の外側は身体の中で一番硬い組織で、水晶並みの硬度を持ち、実は鉄よりも硬いのです。
歯は生えてから50年以上毎日、そして毎食食べ物をすりつぶす仕事を行い、持ち主の健康を守ってくれる消化器官として働き続けます。
ただその硬さゆえ一度ヒビ、傷、むし歯になってしまうと、皮膚の様に自分で修復する事は出来ません・・・大変残念なことにヒビ、傷、むし歯は、歯にとっては致命傷。
ですから我々は、あなたの大事な歯を、大切にして頂きたいのです。

この記事を書いたヒト:田北 行宏
歯科医師。1964年生まれ。アメリカ、サンディエゴのメサカレッジで生物学を学んだ後、日本大学松戸歯学部入学。卒業後、日本歯学センターに勤務。あわせてインプラントの発祥地スウェーデンやフィンランドの病院で予防歯科と最先端歯科医療に携わる。日本フィンランドむし歯予防研究会理事。