
むし歯予防の先進国フィンランド。
子供のむし歯は日本の子供の4分の1。
でも砂糖を摂る量は、日本の子供の2倍!皆さんが信じているように、本当に砂糖はむし歯を作るのでしょうか?
歯学センターで実験をしてみました。
コップに砂糖水を入れ、そこに歯を浸けておきます。
一週間経っても歯には何も起こりません。
しかしその砂糖水に炭酸を入れた「炭酸水」に歯を一週間浸けると・・・歯の表面は溶けて、さらさらの粉に。
つまりむし歯の原因は砂糖ではなく、炭酸水の炭酸に含まれる「酸」なのです。
では何故砂糖がむし歯の原因だと信じられているのでしょう?
口の中に入った砂糖は歯の表面に付着している細菌によって酸に変えられ、歯の表面を溶かしてむし歯を作るのです。
むし歯は細菌がいないと作られません。
歯を丁寧に磨いたり、定期検診で普段落とせない汚れを落とす事は口の中の細菌を減らし、砂糖を食べてもむし歯にならない口の中を作るお手伝いなのです。
きれいなお口で甘くて美味しいお菓子、安心して沢山召し上がって下さい!

この記事を書いたヒト:田北 行宏
歯科医師。1964年生まれ。アメリカ、サンディエゴのメサカレッジで生物学を学んだ後、日本大学松戸歯学部入学。卒業後、日本歯学センターに勤務。あわせてインプラントの発祥地スウェーデンやフィンランドの病院で予防歯科と最先端歯科医療に携わる。日本フィンランドむし歯予防研究会理事。